電磁弁は機械と作業者の安全を守ります。

安全な製造現場では、人間と機械の間の、時には危険な相互作用に対して、当然配慮する必要があります。これは、かつての安全関連バルブなどの単純なデバイスが進化し、驚くべき高度なレベルに進歩したという事実に反映されています。

 

デバイスやシステムから空気圧または油圧エネルギーを取り除くことをまず念頭に置かなければならない空気圧および油圧回路では、通常、追加の排気/タンク戻しバルブが明確にこの機能のために組み込まれています。このバルブ機能が回路内でどれほど重要になるか、つまり危険レベルは、機械のリスクアセスメントによって決定されます。 

 

何十年も前は、単純な電気操作の3方弁2位置、常時閉(遮断)バルブがこの機能用として日常的に使用され、機械の操作とサービス中のリスクを最小限に抑えていました。

 

これらのバルブは一般にスプールバルブではなく、ポペットバルブの構造でした。なぜならポペットバルブは、ポペットのスプリングと入口圧力が閉位置で付勢しているため、弁体が開位置ではくっつきにくいためです。ただし、これらのより堅牢なパフォーマンス特性を考慮しても、ポペットバルブの弁体の動作が遅くなったり、部分的に開いた位置(空気圧が2次側に流れる位置)で動かなくなったりする可能性があります。機械の回路設計によっては通常の機械作業中に、このような状態が検出されない場合があります。

 

例えば、ポペットバルブが排気バルブと他の方向制御バルブへのエネルギー供給の両方として使用された場合、他の方向制御バルブが適切に機能し続ける限り、排気バルブが期待どおりに蓄積されたエネルギーを排気しなかったとしても、機械は正常に機能します。回路の排気部分が本来の機能を果たしていませんが、機械操作者や保守担当者は、この異常な状態に気付いていない可能性があります。

この現象を克服するために、2つの一般的なアプローチがありました。

 

 

1つ目のアプローチは、監視デバイスをバルブに追加して、バルブが正しく機能していないかどうかを検出することです。この監視は通常、リミット、近接、または圧力スイッチで行われます。このような監視デバイスは、バルブに統合され、安全関連のアプリケーション用に設計され、十分にテストされる必要があります。

 

このようなアドオン監視デバイスは、実際にはバルブの作動不良を示しますが、近い将来起こりそうなバルブの故障を検出または予測するのには役立ちません。バルブが故障する可能性はまだあり、結果として回路のフェイルセーフの側面を取り除く可能性があるので、モニターは単にバルブが故障したことを示しているだけに過ぎませ。これは、もしリスクが最小であるなら、許容可能なフェイルセーフの結果であるかもしれませんが、一般的に高リスクの状況では許容できるとは見なされません。

3/2 常時閉センシングバルブ


次に、2つ目のアプローチは、最初のバルブに直列または並列で、もう一つの「冗長」バルブを追加する方法です。

 

冗長性の概念は、単一バルブが故障しても、回路の正常な動作がなくなるわけではないということです。なぜなら、冗長バルブが必要な機能を実行し、機器の通常動作を維持するからです。

 

このアプローチの潜在的な問題は、この場合もやはり、単一バルブの機能が失われると、回路から冗長性が失われる可能性があることです。冗長性があるにもかかわらず、システムは通常の動作を実行するために単一の機能しているデバイスに依存したままであり、また、冗長性だけでは、回線内の冗長性が失われた際に、誰もがそのことを知るという保証はありません。


したがって、バルブ安全防護対策の次の進化には、これら2つの以前のアプローチを組み合わせて、冗長バルブの監視を行うことが含まれていました。この場合、片方のバルブの機能喪失が検出されても、それと同時に2番目のバルブは通常の操作を可能にし続けるので、検出された異常は担当者が対処および修正することができます。故障した冗長バルブが通常の機能に戻ると、回路の冗長性が復元されます。

 

ただし、この利点にも関わらず、監視された冗長性が、必要なレベルの機械安全防護を提供できているかどうかを判断するために、機械安全防護のリスアセスメントを実施する際には、他にも考慮しなければならない事項があります。


機械安全防護のリスクアセスメントを実施する際に考慮しなければならない事項が3つあります。

 

 

最初の考慮すべき事項は、バルブ自体を通る流路を適切に理解するとです。期待する結果が、特定の時間内に蓄積されたエネルギーを取り除くことである場合、どのような誤動作によっても、この排気時間が増加しないことを確実にすることが重要です。これは、バルブを停止機能として使用する場合には特に重要です。直列または並列のどちらのバルブであってもバルブ内部のコンポーネントが弁体が開の位置で停止したり、通常のストローク範囲で速度が低下したりすると、バルブの排気能力が低下する可能性があります。この場合、圧縮空気が完全に排気されず、システムに供給され続ける場合があります。

 

安全関連のアプリケーション用にバルブを選択する場合、これらのモードとバルブ内のクロスオーバー状態を知っておく必要があります。これらのリスクモードに対処しようとして、独立しているが統合された2組の弁体と、交差した流路を持つバルブが開発されました。これらのダブルバルブは、吸気は直列に、排気は並列に行われます。このバルブは、バルブ弁体の供給部分に「AND」機能を、バルブの排気部分には「OR」機能を備えており、これは、冗長回路での最適な状況になります。

機械安全防護のリスクアセスメントを実施する際に考慮しなければならない2番目の事項は、バルブの応答時間を見極めることです。

 

正常に機能している機械安全保護システムは、通常の停止操作を継続し、潜在的に危険な状況を適宜に回避するため、蓄積されたエネルギーを迅速に除去します。機械の停止時間が特定のバルブの誤動作によって悪影響を受ける可能性がある場合、異常なバルブ操作によって機械の停止時間が増加しないことが重要です。

 

ここでのバルブ誤動作のタイプには、蓄積されたエネルギー除去時間の増加と機械の停止時間の増加をもたらす可能性のある遅いバルブ応答時間が含まれます。停止時間の増加は、ライトカーテンなどの電気安全装置の有効性も低下させる可能性があり、その正しい取り付け位置は機械の停止時間に依存しています。この停止時間が長くなると、これらの機器の設置場所が操作ポイントに近づき過ぎている状況となり、作業者のリスクが増大します。

バルブは通常、完全に故障する前に応答時間が遅くなるため、バルブまたは個々のバルブ弁体の応答タイミングを監視することにはメリットがあります。また、応答タイミングは、コイルの励磁中に監視されなければなりませんが、さらに重要なことには、蓄積されたエネルギーが実際にシステムから排出されるコイル消磁中にも監視されなければなりません。

 

もし設定された応答時間を超えた場合、アプリケーションで実行が予想されていたように、バルブは実行されません。そのような「パフォーマンスの低下」状態が発生した場合、理想的には、そのことが、バルブ監視システムによって検出される必要があります。この監視機能は、内部的にバルブに統合することも可能ですし、また外部の監視デバイスを使用することでも可能です。制御回路を設計する際には、外部監視機器の応答タイミングを考慮することが重要です。

機械安全防護のリスクアセスメントの際に考慮すべき最後の問題は、異常が検出された時に何が起こるのか︖ということです。例えば、内部または外部のいずれの監視システムが、バルブの冗長性により、単一の弁体が適切に機能していないにもかかわらず、システム全体が適切に機能していることが検出されました。異常が発生している最中でありながら、制御回路は正常に動作するために単一のバルブまたはバルブ弁体に依存していました。システムがまだ機能していたとしても、冗長性のメリットはありませんでした。

 

そのため、監視システムでは、バルブまたは機器の制御システムに、機器のさらなる操作を禁止し、バルブとシステムをリセットするための明白な行為を必要とします。

リセットするための明白な行為の要求を通じて、異常な状態は、欠陥を調査して修正する能力を持つ現場の担当者によって認知されます。

 

しかし異常が発生しても、自動的にリセットされるバルブの異常は、未確認で終わってしまいます。 制御回路の全てのサイクルで繰り返し発生する未確認の異常は、作業者やメンテナンス担当者には知られていない場合があります。これがどちらかのバルブ弁体の異常によるものである場合、システムは、適切に機能している方の単一の弁体に徐々に依存するようになり、バルブの冗長性が事実上除去されたことになります。

 

単一の弁体が適切に機能しているため、蓄積されたエネルギーの除去は期待どおりに行われているため、機械の動作には影響がない可能性があります。例えば、機械は正常に機能しているが、弁体の応答性の遅れが繰り返し発生しおり、サイクルごとに自動的にリセットされていることがあります。この結果、回路は単一の弁体に繰り返し依存する状況につながります。


これは、検出されていない異常の蓄積が安全機能の損失を招いてはならない、より高いレベルの安全関連システムでは許容できない結果です。機器の機能の抑制と回路の異常を是正するための明白な行動の要求により、製造環境における調査、修正、および従業員の福祉を担当する担当者に回路の問題を提起します。

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